欲しいと思います。大学院生の頃、助手の先生とプロ野球観戦に行きました。海
辺の球場はむせ返るような熱気と、射るような光り溢れ、独特な雰囲気に包まれ
ていました。プロ野球の人気が目に見えて落ち込んでいた時期でありましたが、
パ・リーグ平日のナイトゲームにもかかわらず、どこからともなく大勢の観客が
やってきました。後攻のチームがそれぞれの守備位置につきました。なんと選ば
れた幸運な子どもたちが一緒でした。そして子どもたちの期待を一身にうけ、戦
いに臨む選手たちの姿は紛れもなく現代に生きるリアル・ヒーローそのものでした。
ちょうど南アフリカで開催しているワールドカップにも、リアル・ヒーローた
ちがいるわけですが、実は私、このサッカーというスポーツを観るのが苦手で
す。それは、ある反則のやり方があまりにも汚くて、付いていけないと感じるか
らです。よくスポーツ新聞に写真が掲載されていますが、相手の選手の服をつか
んで、引きずり倒す、というあれです。Jリーグブームで知ったのですが、上手
い選手はこれを審判に分からないように犯すそうです。試合後、そんな相手と握
手をしなくてはならない白々しさも嫌いです。野球の隠し球も観客は白けます
が、野手のトボケタ様子、それと茶目っ気があって、まだ、いい。プロ野球で
は、睨み合うことがあっても、白々しい握手など決してしません。
地元のサッカークラブはJ2に所属しています。子どもたちに夢を、というス
ローガンのもと、着実にサポーターを増やしています。選手たちは子どもたちの
ためにフェアプレーを見せ続けてくれるだろうか。リアル・ヒーローで居てくれ
るだろうか。せめてスポーツの世界では、綺麗事といわれようと物語をみせて欲
しいものです。勝つために故意に反則するようであれば、それは単なる職業運動
であって、観客が期待するヒーローや物語とはほど遠い。反則しても勝てば良い
など、欲望の昂ぶりに過ぎません。子どもたちに夢など与えられす筈もない。い
くら強くてもわざわざ観に行くような代物でもないだろう。フェアプレーにこだ
わり続けなら、応援する価値があると思います。多くのプロ選手にとっては、厳
しい意見かも知れないけど。どんなに追い詰められても、研究者が捏造してはい
けない事と同じように。
世界の大舞台でも、審判の目の届かぬ陰では、暴力的とも思える反則が行われ
ているだろう。その光景は、子どもたちにとってはかなり刺激の強いものに違い
ない。だいぶ前から、国技を支える相撲部屋では、一般人的なモラルも存在しな
いことが判明してしまった。亀田某のボクシング然り、見たくもないスポーツば
かりが話題になって困る。
スポーツ選手の皆さん、子どもたちの衆目を浴びるのですから、どうかフェア
プレー心がけてください。いつまでも物語の主人公であって欲しい。国会議員に
なるなら綺麗ごとの世界からは完全にサヨナラですが。あ、あと、ニッポン代
表、がんばれー!!
0 件のコメント:
コメントを投稿