某巨額グラント申請の結果が出たが落選のもよう。そもそも中心研究者として発ったボスは当初から現実を理解しており、採択される可能性は先ずないと考えていた。しかし、お上の勧めでやむを得ず申請し、私も一部協力するはめになった。驚くべきことは、今回の申請での協力者の一部に、一次審査は通るだろうと予想していた人たちいたことだ。彼らの予想の根拠は唯一、「お上の勧めがあったこと」だ。申請数を増やしておけば研究者の需要が大きいことになるから、巨額グラントの意義を国民に説明する場合の好材料となる。S特区の時と同じく、お上の意図はその程度の事だったのだ。「お上の勧め→優遇処置がある」という論理展開はあまりに前時代的で稚拙だ。Nature, ScienceやCellに1報は出ていないと一次審査すら難しいと悲観的(結果が出た今となっては「現実的」ということだったが)な私とは対象的であった。見通しが甘い人たちと今後も一緒に仕事していくのは難しいと感じた一方で、やはりボスは、見所があると思った。ボスがリタイヤするまでは出来ればこのプロジェクトにいたいと思う。
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